修論からの逃避

くだらない考えごとは捗るのに、修論は捗りません

院生カネない問題と「オンナの愛され」について

いくら金がなくとも女であることをやめられないから辛い。 

 

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やれ調査やら学振やらで、月のバイト代が4万円に満たないことが何回か続いた。

おかげで四ヶ月近く美容院に行けていない。
ルミネで買い物したくとも、そもそもルミネに着ていく服がない。というかオシャレな服を買ったところで着ていく場所がない。

あっという間に「キモくて金がない院生」のできあがりである。

まあ、どんなにダサくても論文は書ける。「好きで研究やってるんだからいいじゃん」ともよく言われる。

だけど一歩キャンパスを歩けば、ルミネのマネキンのごとくバッチバチにお洒落な女子大生とすれ違わなければならない(彼女たちは仕送りとバイト代でヘタしたら新卒より懐が潤っている)。

そして土日は、いまや大企業で立派にOLをしているゼミの同期たちと飲まなければならない(「ボーナス一括」の賜物で着飾った彼女たちの隣にいると自分がボロ雑巾に見えてくる)。

いま何が辛いって、今年の流行がノースリーブなことだ。
無論、私はそんなものは着れない。
携帯料金を払うのがやっとな人間が脱毛サロンに行けるわけがないからだ。

自宅の鏡の前で汚いワキを眺めるたびに置いてけぼりをくらった気持ちになる(し、電車でうかつにつり革をつかめない)。

こんなにも、女として綺麗でいられないことが自尊心を傷つけるなんて思ってもみなかった。若干24にして恋愛市場から締め出されるのがこんなにも辛いとは。

そんなら院生やめたらいいじゃんっていうかもしれないけど、これはそういう問題じゃない。

 

「好きなこと(研究)やれてるけどお金がない」と「女だから色々お金がかかって辛い」を同じ問題として語らないで欲しいのだ……。

 

なんでこの世の中には、女であるというだけで乗り超えなきゃならないハードルがあるのだろう、といつも思う。

(きっと何か他のベクトルで、男のハードルというのもあるんだろうけど)

 

そもそもこの世が前提とする女の子はキレイすぎませんか。ルミネの広告も、『ar』に出てくる女の子も。

Twitterで「VIO脱毛しましょう」みたいな広告がよく流れてくるけど、そこまで綺麗にしなきゃダメなんですかね?って思ってしまう。そして内心では必要ないと思いながら、やってしまうのが女なんだよなー。

 

別に汚い私を認めろとは言わない。ただ、「愛され前提」からこぼれ落ちてしまった「ダメな女」の生き場所が今の世の中にないよねっていう気がする。